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Parallella ボードでシリアルを接続する †
Parallella ボードにあるシリアルインターフェイスをPC等のシリアル端末(以下 PC とします) に接続する方法について記載します。
前提 †
Parallella ボードには UART HEADER (J2)が実装されています。このピンは C-MOS 3.3V, シングルエンドで Zynq の UARTに接続されています。このピンに PCのシリアル端末を接続します。
PCのRS-232C (EIA-574) の信号は、約±5〜12V の信号であるため、直接 UART HEADER (J2) の端子に接続することが出来ません。接続するためには 相互に電圧変換が必要になります。
この電圧変換に使えるLSIは、複数のチップメーカーから販売されています。今回は Analog Devices社製の ADM3202 を使用した変換基板を使って接続します。
この変換基板を使用するためには 3.3V または 5V の電源が必要になります。この電源も Parallella ボードから取り出します。
基板からは DC電源ジャックの近くから +5Vを取り出すことができますので、ここから変換基板に電源を供給します。
準備するもの †
- 材料
| 品名 | 数量 | 備考 |
1 | RS232レベル変換基板 ADM3202ARU使用 基板完成品 | 1 | 秋月電子通商 通販コード: K-06464 |
2 | D-Sub 9ピン 半田付け用コネクタ(メス) | 1 | 秋月電子通商 通販コード: C-00030 |
3 | D-Sub 9ピン用 コネクタケース | 1 | 秋月電子通商 通販コード: C-00034 |
4 | ケーブル AWG 26〜28 | 4 | 4色 (赤、黒、白、緑など) |
5 | ピン ハウジング (3ピン用) | 2 | 2.54mmピッチ MILコネクタ用 千石電商 |
6 | ピン コンタクト | 5 | 2.54mmピッチ MILコネクタ用 千石電商 |
※ ピンハウジングおよびコンタクトは MIL規格 2.54mmピッチのピンヘッダに対応したものであれば OKです
製作 †
- RS232レベル変換基板 ADM3202ARU使用 基板完成品 (以下 レベル変換基板 とします)の JP1 を半田で接続します
- レベル変換基板 に同梱されている説明書に従って、変換基板に D-Sub 9ピンのコネクタを半田付けします。
- レベル変換基板 にケーブルを接続します。ここでは ケーブルの色は 赤、黒、白、緑の4色を使うことにします。使用する色が異なる場合は、適宜読み替えてください。
- レベル変換基板 の CN1 の各端子に下記の通り ケーブルを半田付けします
ピン番号 | ケーブル色 | 信号名 (参考) |
1 | 黒 | GND |
2 | 緑 | TX-IN |
3 | 白 | RX-OUT |
4 | | (未接続) |
5 | 赤 | DC 5V |
半田付け例
- 半田付けが完了したら、D-Sub 9ピン用コネクタケースに 基板を入れます。
- ケーブルの反対側を 下記のように加工し、ピンソケットに入れます。
- 黒、白、緑 の各ケーブルに ピン コンタクトを圧着し、ピン ハウジングに挿入します。ピン配置は下記の通りです
ピン番号 | ケーブル色 | 信号名 |
1 | 緑 | TX |
2 | 白 | RX |
3 | 黒 | GND |
- 赤のケーブルは ピンソケットの 2番端子と 1番端子に接続します。
サンプルの写真では 2番端子に 2本圧着していますが、途中で Y字型に分岐させて それぞれを圧着する方が圧着をやりやすいです。
ピン番号 | ケーブル色 | 信号名 |
1 | 赤 | DC 5V |
2 | 赤 | DC 5V |
3 | | (未接続) |
コネクタ接続例
Parallellaボードへの接続 †
Parallella ボードには 下記のように接続します
- ボード上の J14 に挿してある ジャンパを外します
- ここに 赤いケーブルを配線したコネクタを挿します。J12 の電源ジャック側が 1番端子です。電源ジャック側から 赤 - 赤 - (空) となるように接続します。もし、USBコネクタ側から 電源を取っている場合は 逆向きに (空) - 赤 - 赤 の順になります。
- J2 に 緑、白、黒のケーブルを接続したコネクタを挿します。 RJ-45 Giga-Etherコネクタがある側が 1番ピンで 基板の外側が 3番ピンになっています。 黒のケーブルが外側になるように接続します。
Parallellaとの接続例
参考回路図
by ryuchi