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bc10-router

bc10-routerのネットワークパフォーマンス測定

bc10-router/arago-projectとPCを使用し各ネットワークパフォーマンスを測定しました。

本稿ではその際のネットワーク構成、測定機器、測定ツールや測定手順について記載をします。

ネットワーク構成、機器接続構成

ネットワーク構成と測定機器、測定ツールについて記載をします。
ネットワーク構成は以下のとおりです。

network.jpg

測定機器

スループットの測定では測定ツールを動作させるマシンの処理能力が影響するため、
テストに使用する機器のスペック、処理能力を以下に挙げます。

bc10-router

PC1

PC2

測定ツール

測定に使用したアプリケーションは以下のものです。

iperf

http://iperf.sourceforge.net/
The National Laboratory for Applied Network Research(NLANR).Distributed Applications Support Team(DAST).
(すでにこの組織/Projectは終了し現在は存在しません。)
で開発され、オープンソース・ソフトウェアとしてメンテナンスが続けられているネットワークスループット測定ツールです。
サーバ機能とクライアント機能を持ち、同じコマンドをネットワークの各終端でサーバとクライアントとして動作させ
2点間のスループットを測定することができます。

nuttcp

http://www.nuttcp.net/nuttcp/Welcome%20Page.html
ttcpを改良したnttcpを元に開発されたネットワークパフォーマンス測定ツールです。
iperfと同様、同じnuttcpコマンドを一方のPCではサーバとして実行し、
もう一方のPCからサーバの待ち受けしているPCへ通信を行いベンチマークを測定します。

測定手順

ルーターとしてのパフォーマンスを測定するためには、上記ネットワーク構成図の
bc10-router を挟んだ WAN側 PC1 と LAN側 PC2 の間で測定ツールを動作させ、
スループットを測定する必要があります。

また、ルーターとしてのパフォーマンス上
ネットワークの経路のどの部分がボトルネックになっているかを調べるため、
・WAN側インタフェース間 PC1 --- bc10-router eth0
・LAN側インタフェース間 bc10-router wlan0 --- PC2
のスループットも測定します。

測定結果

測定は
WAN側: サーバ動作
LAN側: クライアント動作
で行い、10回試行した平均求めています。
iperf はクライアント側で表示された計測値を使用しています。

PC1---bc10-router eth0間

有線接続のため変動はほとんどなく、100Mの性能上限までスループットが出ています。 

bc10-router wlan0---PC2間

bc10-routerのAPは11nで設定してあり、クライアントのPC2もワンストリームの11nで接続していますが
11gの最高実効性能を少し上回る程度のスループットしか出ていません。
無線ルーターとしてはこの通信区間が速度のボトルネックになっています。

PC1---(bc10-router)---PC2間

測定ツールのサーバ側、クライアント側ともCPU処理性能がbc10を上回るPCで動作させて測定しているため、
bc10-router wlan0--PC2間よりスループットが上回っています。
AP-PC2間が無線LANのため周囲の電波状況によりやや大きな変動がありますが、22Mbps前後のスループットが出ています。

更新記録

2012/12/14 初稿公開
2012/12/18 文言追加修正
2013/01/08 文言修正


BC::labsへの質問は、bc9-dev @ googlegroups.com までお願い致します。
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