Raspberry Pi
Raspberry Pi 2/Windows IoT Core

Raspberry Pi 2/Windows 10 IoT Core/セットアップと起動

Windows 10 IoT Core

Windows 10 IoT Core は小型のデバイス向けに最適化された Windows 10 です。
2015年12月現在以下のボードで動作します。

ディスプレイ有りでも無しでも動作し、
Universal Windows Platform (UWP) API で作成されたアプリケーションを動作させることができます。

Raspberry Pi 2 でも動作させることができるので、
動作させるための手順を紹介します。

Microsoft Windows デベロッパーセンターの IoT のページ
https://dev.windows.com/ja-jp/iot
から「すぐに作業を開始」で github の Windows IoT のページ
http://ms-iot.github.io/content/en-US/GetStarted.htm
に移動し、このページの内容に従って作業を進めていきます。

作業用 PC のセットアップ

Rapberry Pi 2 で動作する Windows 10 IoT Core の起動用microSD を作成するためには
Windows 10 で動作している PC が必要になります。
(Windows 10 IoT Core の起動用イメージが Windows 10 で動作するツールでないと書き込めないフォーマットのため)

Windows 10 のバージョン確認

Windows 10 の設定→システム→バージョン情報で
Windows 10 の version 10.0.10240 以降を動作させていることを確認します。

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そうでない場合は Windows 10 の設定→更新で最新の Windows 10 にアップグレードします。

VisualStudio のインストール

Visual Studio Community 2015 をインストールします。
正規ライセンスのある人は Visual Studio Professional 2015 か Visual Studio Enterprise 2015 でももちろん OK です。

Visual Studio Community 2015 のインストール時にはカスタムインストールを選択し、
Universal Windows App Development Tools -> Tools and Windows SDK にチェックを入れインストールするようにします。

Visual Studio 2015 Update 1 では最初からこれがチェックされた状態になっていますので、
そのままインストールすればいっしょにインストールされます。

002.jpg

Windows IoT Core プロジェクトテンプレートのインストール

Visual Studio の Windows IoT Core 用プロジェクトテンプレートを
https://visualstudiogallery.msdn.microsoft.com/55b357e1-a533-43ad-82a5-a88ac4b01dec
からダウンロードしてインストールします。(ダウンロードにはログインが必要です。)

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開発者モードの有効化

作業用 PC の開発者モードを有効にします。
Windows デベロッパーセンターの「デバイスを開発用に有効にする」
https://msdn.microsoft.com/library/windows/apps/xaml/dn706236.aspx
に従って、Visual Studio のダイアログから、
または Windows 10 のスタートメニューから→設定→更新とセキュリティ→開発者向け
で「開発者モード」を選択し有効にします。

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Raspberry Pi 2 のセットアップ

Set up a Raspberry Pi 2
http://ms-iot.github.io/content/en-US/win10/RPI.htm
に従ってすすめます。

準備する機材

Raspberry Pi 2 で Windows 10 IoT Core を動作させるのには以下のものが必要です。
基本的に Linux でクロス開発する際と同様です。

Windows 10 IoT Core tools のインストール

作業用 PC に
Windows IoT Downloads and Tools
http://ms-iot.github.io/content/en-US/Downloads.htm
のページから Windows 10 IoT Core for Raspberry Pi 2 をダウンロードします。

2105年12月の時点では以下の iso ファイルがダウンロードされます。
10586.0.151029-1700.TH2_Release_IOTCoreRPi_armFRE.ISO

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作業用 PC の Windows 10 上でダウンロードした iso ファイルをダブルクリックすると
自動的に仮想ドライブとしてマウントされ、中のファイルにアクセスできるようになります。

DVD ドライブ (D:) などとしてマウントされた iso の中の
Windows_10_IoT_Core_RPi2.msi
をダブルクリックしてインストールします。

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インストールを完了すると、
(C:) > Program Files(x86) > Microsoft IoT に
WindowsIoTImageHelper

WindowsIoTCoreWatcher
というアプリケーション、その他の関連ファイルなどがインストールされます。

007.jpg

Windows 10 IoT Core のコピー

Raspberry Pi2 用の Windows 10 IoT Core を書き込むマイクロSDをカードリーダーに挿し、
作業用 PC に接続して WindowsIoTImageHelper を起動すると
以下のような画面が表示されます。

008.jpg

Select the SD card の欄で書き込むマイクロSDを選択し、
Select th image (.ffu) の欄の Brouse ボタンを押すと

009.jpg

ファイル選択ダイアログが
Microsoft IoT > FFU > RaspberryPi2
を開きますので、そのディレクトリにある flash.ffu を選択します。

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両方を選択した状態になると Flash ボタンが押せるようになり、
クリックすると書き込みが開始されます。

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Raspberry Pi 2 の機器接続

Windows 10 IoT Core で Raspberry Pi 2 を起動するため機器類を接続します。

書き込みが完了したマイクロSDを Raspberry Pi 2 のマイクロSDスロットに挿入します。
Ethernet ポートは Ethernet ケーブルで作業用 PC と同じローカルネットワークに接続します。
HDMI ポートは HDMI ケーブルで HDMI ポートのあるディスプレイと接続します。
最後にマイクロ USB 電源ポートにマイクロ USB AC 電源アダプターを接続し、起動します。

Windows 10 IoT Core の起動

電源を投入すると Windows 10 IoT Core が起動し、DefaultApp が起動します。
DefaultApp は以下のような画面を表示し IP アドレスやシステム情報を表示します。

012.jpg

また、チュートリアルメニューから Raspberry Pi 2 本体上の ACT LED を点滅させる
デモアプリケーションを起動することができます。

013.jpg 014.jpg

Windows 10 IoT Core が起動しても出来るのは上記の内容ぐらいで
そのままでは出来ることはほとんどありません。

ネットワーク経由で Windows 10 IoT Core の管理機能にアクセスし、
自作のアプリケーションをインストールして動作させれば有効活用できます。
それらの手順は別途紹介します。

更新履歴

2016/01/27 初稿掲載

Satoshi OTSUKA

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