Software/Android/アプリケーション開発テキスト Chapter 1 : 開発環境構築 †この章ではAndroidアプリケーションの開発環境構築について解説します。 Androidアプリケーション開発を行う際に必要な環境は以下のとおりです。
本稿ではオペレーティングシステムとしてWindowsを使用し、Eclipseはバージョン3.7(Indigo)を使用します。
1-1. JDKのセットアップ †Java SEのダウンロードサイトからJDK(Java SE Develoepment Kit)をダウンロードします。 http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html 上記サイトではランタイム環境(JRE)も配布していますが、必ずJDKを選択して下さい。各オペレーティングシステム用のパッケージが置いてありますので、対応する物を選択します。インストールパッケージをダウンロードしたら、各プラットフォームのアプリケーションインストール手順に従ってセットアップを行います。 1-2. Eclipseのセットアップ †EclipseのダウンロードサイトからEclipse IDE for Java Developersをダウンロードします。 http://www.eclipse.org/downloads/ パッケージをダウンロードしたらセットアップしたい場所にzipファイルを展開するだけでインストールは完了します。その他特別な手順はありません。 1-3. ADTのセットアップ †続いてAndroid開発プラグイン(Android Development Tools : ADT)をセットアップします。 Eclipseを起動してメニューから「Help > Install New Software...」を選択し、"Available Software"ダイアログが表示されたら「Add」ボタンをクリックします。次のダイアログでNameに「ADT」(任意の名称)、Locationに「https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/」と入力し、「OK」ボタンをクリックします(図1-1)。 図1-1
"Work with"に先ほど入力したサイトが選択されていることを確認し、Developer Tools横のチェックを入れて「Next」をクリックします。"Install Details"ダイアログでインストールされるソフトウェアの一覧を確認し、再び「Next」をクリックしてください。 図1-2
"Review Licenses"ダイアログに各プラグインのライセンス情報が表示されます(図1-2)。ライセンスを確認したら「I accept the terms of the license agreements」をチェックして「Finish」ボタンをクリックします。プラグインインストール後、Eclipseの再起動を促すメッセージが表示されますので、指示に従いEclipseを再起動して下さい。
1-4. Android SDKのセットアップ † ADTをセットアップしてEclipseを再起動すると、図1-3のようなダイアログが表示され、Android SDKのセットアップが自動的に開始されます。
図1-3
標準の状態では最新のAndroid向けファイルのみがセットアップされます。現在もっとも普及している、バージョン2.1向けのSDKをインストールする場合は「Install Android 2.1, a version which is supported by ~97% phones and tablets」横のチェックボックスをチェックしてから「Finish」ボタンをクリックします。必要に応じてTarget Locationも変更して下さい。
図1-4
インストールされる内容を確認したら、Accept Allをチェックして「Install」ボタンをクリックします。
引き続きその他のバージョン向けSDKをインストールする場合、Eclipseのメニューから「Window > Android SDK Manager」を選択します。
図1-5
インストールされる内容を確認したら、Accept Allをチェックして「Install」ボタンをクリックします。Android SDK Manager(図1-5)が表示されたら必要なパッケージを選択し、「Install n packages...」ボタンをクリックしてセットアップを続行して下さい。
1-5. Android Virtual Device(AVD)の作成 †Android Virtual Device(AVD)はAndroid端末をエミュレートするもので、これを作成することでAndroid端末の実機がなくてもAndroidアプリケーションのテスト、デバッグを行うことが出来ます。 Android SDKをセットアップすることで標準的な構成のAVDは自動的に作成されますが、必要に応じて独自のAVDを追加で作成することも可能です。カスタムAVDを作成するには、Eclipseのメニューから「Window > AVD Manager」を選択し、"AVD Manager"ダイアログで「New...」ボタンをクリックします。
図1-6
"Create new Android Virtual Device (AVD)"ダイアログ(図1-6)で必要な項目を入力し、「Create AVD」ボタンをクリックすればカスタムAVD作成は完了です。 設定する項目は以下のとおりです。
1-6. サンプルプロジェクトの作成と実行 † 開発環境のセットアップが完了したので、サンプルプロジェクトを作成して動作を確認します。Eclipseのメニューから「File > New > Project...」を選択し、"New Project"ウィザードダイアログが表示されたら、「Android > Android Project」を選択して「Next」ボタンをクリックします。
図1-7
"Create Android Project"ダイアログ(図1-7)で以下の様に入力、設定していきます。
以上を確認したら「Next」ボタンをクリックし、"Select Build Target"ダイアログでこのアプリケーションを動作させるAndroidバージョンを選択、再度「Next」ボタンをクリックします。
図1-8
"Application Info"ダイアログ(図1-8)で以下の様に入力、設定していきます。
以上を確認したら、「Finish」ボタンをクリックしてサンプルプロジェクトは完成です。Package ExplorerにHelloAndroidプロジェクトが追加されていることを確認(図1-9)し、Eclipseのメニューから「Run > Run As > Android Application」を選択します。
図1-9
"Android Device Chooser"ダイアログが表示されたら、「Launch a new Android Virtual Device」にチェックを入れ、起動するAVDを選択後に「OK」ボタンをクリックすると対応するAVDが起動し、HelloAndroidが実行されます(図1-10)。
図1-10
内藤
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